帰ってきたヒトラー
2016年06月17日(金)公開
(C)2015 MYTHOS FILMPRODUKTION GMBH & CO. KG CONSTANTIN FILM PRODUKTION GMBH
テーマ・設定ともにこれがドイツで制作されるっていうのは相当センセーショナルだったみたいですね。
原作小説も相当賛否両論だったようですよ。
キャラクターは立ちまくりでしたねw
やはりヒトラー自身は当時のドイツ国民から「選ばれた」独裁者であったという史実もありまして、民衆をクギヅケにする天才的アジテーターという性質が発揮されまくりでした。
それは小気味いい痛快な快感をもたらすとともに、ふと気づくと恐ろしいことでもある、という部分が上手く表現されていましたね。
わぉ!ドイツで制作ですか!!!
それはすごい!
よく、思想って時代背景があるから浸透するっていう部分もありますよね?
世代を超えても、それができてしまうって、やっぱり彼はスゴイ人物なんですねぇ!
おかかさんも、ちょっと彼に持ってかれたりしちゃいました??
ある一面では非常に持っていかれそうなキャラクターで、ある一面ではぞっとするほどの思想の持主である、という印象でしたね・・・。
この映画、特殊メイクを施して軍服を着たヒトラー役のオリヴァー・マスッチがドイツの各地に特に何の説明もなく現れて一般市民と交流する、というところをドキュメンタリー手法で撮影しているんです。
もちろんヒトラー本人は過去に死んでますので本物とは受け取られないわけですが(笑)
とはいえiPhoneでセルフィーをせがまれたりする様子などが映し出されます。
現代ドイツの今日的な課題(難民・移民問題、政治、宗教等…)を人々が鬱屈したものとして抱えつつあるところに「ヒトラー」が投下されたときの人々の反応というのは興味深いです。
コメディータッチのようで、その実、シミュレーションのような作品ですかね??
ヒトラーという強烈なカリスマが現代にいたらどうなるか……。賛否両論なのも分かる気がします。
ドキュメンタリーとしてのヒトラーに対する人々の反応と、ヒトラー自体を絶対悪として描かずに人間として戯画化する、という二つの手法をうまく組み合わせている作品ですね。
ストーリー設定としてはヒトラーがタイムスリップしたという設定なのですが、そのヒトラーに対する人々の反応はドキュメンタリーを効果的に使い、かつそれがモノマネ芸人としてTVやインターネット、SNSなどで人気を獲得していく、という部分はフィクションなわけです。
ヒトラーの人心掌握術、大衆心理、ドキュメンタリー手法・・・。
ドイツの現在的課題とその中に配置されるヒトラーの対比を、諧謔に絡めて観る者にカリスマ的扇動者(アジテーター)の本質とは一体なんなのか?ということに知らずと迫らせる作品と言えましょう(笑)
ドキュメンタリーなんだ!!
石とかぶつける人いませんでした??w
一部シーンがドキュメンタリー、というわけなんですよ。
石をぶつける人はいなかったですがw
やはり否定的なコメントをいう人ももちろんいましたね。
自分が喝采を送ってしまうのか、石をぶつけようとするのか・・・。
実際にこの映画をみてカリスマ的アジテーターに対峙したときの自分の危うさを感じてみてはいかがでしょうか?
映画『帰ってきたヒトラー』は6月17日(金)公開です!
最凶の独裁者がタイムスリップっていうテーマが面白い!ダースベイダーとかもそうだけど、暗黒面がある人って、パロディでいじられやすいですよねw
しかも主人公のキャラも立ってるし!時代を超えても民衆クギヅケでしたか??