構成や作りこみはとてもまじめに作られている、という印象でした。
撮影地のグアテマラの火山帯の山岳風景が圧倒的な存在感をもっていて、素晴らしい構図表現と相まって映像そのものにかなり感動しました。
固定カメラの画面構成はすごくかっこよかったですね。
監督のハイロ・ブスタマンテ自身はグアテマラ出身ですが、映像表現はフランス、イタリアで学んだとあります。
日本の文化でもそうですが、この映画のトレイラーみていると、一部の民族でしか通用しない文化を幼少期から植えつけられていって、最終的にそれに縛られちゃうっていうイメージがちょっと湧いてきてしまったのですが・・・。
女性はある意味共感できそうですが、異性として、そして異文化として、どうでしたか??
カルチャーショックみたいなものありました?
おっしゃる通り、旧来の因習に縛られる続ける現代のグアテマラ~女性、という問題がこの映画の一つの大きなテーマだと思います。
この映画の背景にあるグアテマラの諸問題はとても複合的・重層的なので説明がなかなか難しいところです。
女性の権利制限や抑圧などは歴史的にマヤ文明からも続いてきたものでしょうし、これは別にマヤ文明だけに特有というものでもないかと思いますが、
そのマヤの歴史の上にさらに、既に数百年を経ているヨーロッパ(スペイン)からの物理的および文化的な支配の歴史がその改善・近代化の障害にもなっています。
公用語としてのスペイン語ができないマヤ族がソーシャルセキュリティから隔絶されている、という悲劇的なシーンがとても多いです。
そういったシーンは確かにカルチャーショックでしたね。
男性として観た感想としてはちょっと主人公の女の子の相手の男どもがクズすぎる(笑)という感じでしょうか。
そういった重たい感じとは別のラインで普遍的な母性の強さや家族愛などがグアテマラの火山の風景とともに映し出されて印象的でした。
ほほぉ。でも紀元前からあるような最古の文明を現代まで引きずるのって若干無理があるような気もしますけど、人間として生きるというシンプルな所は紀元前もかわらないんでしょうかねぇ。
そういう意味で異文化に触れられる映画なんですね!
映画『火の山のマリア』は2月13日(土)公開です!
デビュー作のようですが、構成や作りこみはいかがでしたでしょうか?