荒川さん：そうですね。これまで、強さとか切なさなどを表現することはありましたが、“儚い”という表現はあまりなかった。そこで、儚さを表現するアイテムとして衣装も大事だと思い、このようなデザインにしました。

荒川さん：私が得意とするイナバウアー、スパイラルを中心とした構成になりますが、途中で音楽の情景がパッと変わるところがあり、その瞬間に止まって目線をあわせるなど、演技に緩急もつけています。さまざまな部分で見どころはあると思いますので、一つに絞らず、いろんな視点で見ていただければうれしいです。

荒川さん：フィギュアスケートの見どころの一つのスピード感があると思います。それを楽しむには、少し引いた画角でご覧いただくとすごくわかりやすい。スピード感だけでなく、表情をじっくりみたいなど、見る方によって注目している部分は違うと思いますので、マルチアングルというのは、そういう視聴者の皆様の要望に応えられるものだと思います。滑走する選手の視点だけではなく、見る方の期待にも寄り添っていくことも、今後のフィギュアスケート中継の魅力になると期待しています。

荒川さん：フィギュアスケートを多くの方々に知っていただける機会になったと思います。競技だけではなく、アイスショーをはじめとしたさまざまなコンテンツで多くの方にフィギュアスケートが楽しんでいただけるようになったのがよかったと思います。

荒川さん：選手が活動しやすい環境を考えていくっていうのが、スケート連盟としてサポートすることの大きな役割だと思います。選手が世界で活躍していくうえで必要なサポートを選手とコミュニケーションをよくとって進めていくことも大切だと思っています。アスリート委員会も立ち上げたので、選手がどう感じているのか、何が必要なのかをしっかりと意見交換をしながらいい形で連盟が機能していければと思います。また、世界で戦うスケーターのためだけではなく、スケートの普及活動も連盟は力を入れていきたい。そういう活動から幅広くスケートをいろんな方が楽しめるような環境を常に考えていきたいです。